2019年11月8日金曜日

劣化しながら美しく生きていくわけよ

絵のお医者さんがやって来たー岩井希久子・熊本地震被災作品・公開修復展ーというのがありました。
熊本地震で大きく崩れた建物から絵画がレスキューされるドラマチックな写真や記事などを地元の新聞で 見ていました。
その後「御船町美術館を作る会」にお誘いを受けoriri-mfgが修復展周辺の造作などのサポートをしました。
ワタクシはささやかなお絵かき少女として育ちましたが「芸術」というモノはぼんやりとしたイメージだけの物でした。それなりにあらゆる芸術品を眺めて今に至ってきたのですが修復の重要性を初めて知ったのです。
岩井さんが行っている画の修復は「元に戻す」ものではありませんでした。そうよね。冷静に考えたらこの世に「元に戻る」ことも「そのままであり続ける」こともありはしない。当たり前のことが当たり前に起きているのに寄ってたかって忘れてしまう、これは建築やインテリアの世界でもよくある話です。
岩井さんが絵画を「生き物」に例えられたことでワタクシは 修復された絵画が「もの」としてではなく熊本地震の爪痕を残しながらも作者の心を伝えれるために堂々と目の前に立つ強く美しい人のように感じられました。
今、また絵画は御船のどこかにあります。一部はカルチャーセンターに展示されるとか。コンディションが心配ですが。
田中憲一さんのほかに多くの芸術家を生み出した御船町に美術館を作ろうという動きが起こっています。月一程度で勉強会などがあります。興味がある方は是非。町外の方も是非。
「御船美術館をつくる会」 年会費2000円
Email:mifunebtk@lep.bbiq.jp

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